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2025.02.20

危険物倉庫の温度管理は重要!その方法や覚えておくべき注意点も解説

こんにちは!北海道~東北の倉庫・工場の建設会社「戦略倉庫」の久保です。

 

危険物倉庫の建設・運営において、温度管理は重要な検討事項の一つではないでしょうか。

危険物を安全に、そして品質を保って保管するには、適切な温度管理が不可欠です。

 

今回は、危険物倉庫における温度管理の重要性や具体的な方法、建設時の注意点まで詳しくご説明します。

 

危険物倉庫の温度管理に関する疑問や不安を解消し、安全な運営のための知識を深めていただければ幸いです。

温度管理

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ここに目次が入ります

 

 

危険物倉庫の温度管理について

危険物倉庫とは、消防法で定められた「危険物」を保管するための専用施設です。

ここでいう危険物には、引火性の高い物質や爆発の危険性がある物質、また、火災が起こったときには消火が困難で被害拡大の危険性が大きいものなどが含まれます。

 

危険物は、適切な温度管理を怠ると重大な事故につながる可能性があります。

 

また、危険物の中には温度変化によって状態が変化し、使用できなくなってしまう物質もあるため、注意が必要です。

 

危険物倉庫で適切な温度で管理することは、安全性の確保と品質維持の両面で極めて重要といえます。

 

危険物の温度管理の方法

危険物の安全な保管には、その物質の特性に応じた適切な温度管理が必要です。

倉庫での主な温度管理方法には以下の3つの種類があります。

 

定温保管

倉庫内の温度を一定範囲内に保つ管理方法です。

温度帯を一定に保ち、危険物の化学反応や状態変化、品質劣化を防ぎます。

 

冷却保管

倉庫内を冷却し、低温を保つ管理方法です。

低温で反応が始まる危険物の保管に対して有効です。

反応温度以下に保ち、安全に保管します。

 

加温保管

一定以上の温度を保つ管理方法です。

物質の結晶化などを防ぐために、一定以上の高温を保つ必要がある物質の保管に有効です。

物質の特性に応じて、電気ヒーターやスチーム加熱などを用いて温度管理をします。

 

危険物の種類による温度との関係性

危険物は性質によって6種類に分類されており、温度管理の注意点が異なります。

 

「危険物の規制に関する政令」で、危険物の温度管理について明確な指針が示されており、各危険物の性質に応じた適正な温度管理が求められています。

 

それぞれの特徴を簡単に確認してきましょう。

 

第1類(酸化性固体)

ほかの物質に酸素を供給し、可燃物と混合すると激しい燃焼を引き起こす特徴があります。

 

第2類(可燃性固体)

燃えやすい性質を持つため、発火点以下の温度管理が重要です。

 

第3類(自然発火性物質及び禁水性物質)

空気中での自然発火や水との接触によって発火が起こる物質です。

 

第4類(引火性液体)

ガソリンや灯油などを含む危険物です。

引火点を考慮した温度管理が不可欠です。

 

第5類(自己反応性物質)

加熱により急激な燃焼反応を起こす可能性がある物質です。

特に厳密な温度管理が求められます。

 

第6類(酸化性液体)

強酸性という特徴があり、温度上昇や可燃性物質との接触による反応性の増加を防ぐ管理が必要です。

 

 

危険物倉庫の温度管理や保管に関して覚えておきたいこと

温度管理

危険物倉庫の温度管理や保管においては、単に温度を一定に保つだけでなく、さまざまな要素を考慮する必要があります。

 

特に重要な注意点について知っておきましょう。

 

万が一の備えを徹底する

危険物保管庫の温度管理では、予期せぬ事態への備えが不可欠です。

万が一、温度管理設備に不具合が生じると、保管物質の安全性に重大な影響を及ぼす可能性があります。

 

そのため、空調設備や温度管理設備は定期的な点検を実施するとともに、2系統の空調設備を配置するなど、複数の安全対策を講じることも検討しましょう。

 

空調設備の選定方法や設置時の注意点については、「危険物倉庫の空調設備の重要性や設置の注意点を解説!」をご覧ください。

 

建物の断熱性も重要

効率的に温度管理をするためには、建物自体の断熱性も重要です。

建物の断熱性が高ければ、外気からの影響を最小限に抑えられ、温度管理が効率良くでき、無駄な光熱費をかけずに済みます。

 

特に注意が必要な部分は、外壁、屋根、床、開口部(ドアや窓)などです。

これらの部分における断熱処理や設計は、建築段階で適切に行う必要があります。

 

換気設備の必要性

危険物倉庫における換気設備は、温度管理と密接に関連する重要な要素です。

適切な換気は倉庫内温度の上昇や、可燃性ガスの対流を防いで火災のリスクを下げます。

 

また、結露の防止や温度管理をスムーズにするなど、品質保持や作業環境の維持をする効果もあります。

 

換気設備の設置基準や具体的な方法については、「危険物倉庫の換気設備の基準をわかりやすく解説!」で詳しく解説していますので、ぜひご参照ください。

 

建築基準や法令順守

危険物倉庫の建設と運用には、さまざまな法令による規制があります。

これらの規制は、安全な倉庫運営のため重要な指針です。

 

以下のような法令が関係します。

  • 都市計画法:建設可能なエリアの制限
  • 建築基準法:構造や設備、規模などに関する基準
  • 消防法:危険物の取り扱いや保管に関する規定
  • 港湾法:臨海部における建設基準

 

具体的には、先ほどお伝えした換気設備も含めた倉庫の構造、消火設備の設置、保有空地の確保、危険物の貯蔵量(指定数量)などが挙げられます。
放爆仕様にする必要があることも、重要な基準です。

 

具体的な規制内容や仕様については、以下のコラムで詳しく解説しています。

危険物倉庫とは?消防法で定められた建設をする際の基準もご紹介

危険物倉庫に必要な消火設備を解説!設置の基準も重要

危険物倉庫の保有空地をわかりやすく解説!うまく活用して建てる方法も

危険物倉庫の指定数量とは?消防法と建てる際の注意点も解説

危険物倉庫の放爆仕様(放爆構造)とは?必要な火災・防爆対策を解説!

 

 

危険物倉庫の温度管理は安全な倉庫運営の基本!

危険物倉庫における温度管理は、安全な保管を実現するための重要な要素の一つです。

 

適切な温度管理方法の選択、建物の断熱性能の確保、換気設備の適切な設置など、さまざまな要素を総合的に考慮し、運用する必要があります。

 

また、法令順守も忘れてはならない重要なポイントです。

危険物の特性を理解し、適切な温度管理を行うことで、安全で品質を保持した保管環境を実現することができます。

 

戦略倉庫では、約1,000通りのシミュレーションから最適なプランをご提案することで、低コストで高品質な倉庫や工場を短納期で建築可能です。

 

倉庫・工場の建築をご検討の方は、ぜひお気軽にお問い合わせください。

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久保 大輔設計部 部長

某設計事務所にて設計監理業務に従事し、現在は内池建設にて倉庫建築をはじめ様々な建築設計に取り組んでいる毎日です。建築を楽しみながら、安心で快適、使いやすく、みんなに愛される建築を提供していきたいと思います。

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