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2024.08.12
物流倉庫の天井高とは?天井が高いメリット・デメリットも解説
こんにちは!北海道~東北の倉庫・工場の建設会社「戦略倉庫」の久保です。
物流倉庫の天井高は、一般の建物よりも高いです。
天井が高いと倉庫の容積が増えるので、たくさんの荷物を保管できるなどのメリットがありますが、注意するべき点もあります。
今回のコラムでは、物流倉庫の天井高について検討している方へ向けて、標準の天井高や天井が高いことによるメリット・デメリットを解説します。
物流倉庫の建築を考えている方は、これらの情報を元に適切な天井高を検討してみてくださいね。
物流倉庫の天井高とは?内装制限についてもご説明
現在、物流倉庫の天井高は5.5m以上が一般的。
天井の一番高い部分が6~7mあるという倉庫もあります。
これは、通常の建物の2倍程度の天井高となります。
天井が高いと倉庫の容量が大きくなるため、たくさんの荷物を保管できます。
大型の荷物や高さのある荷物を保管するのにも適しているでしょう。
戦略倉庫でも、高天井の倉庫を手がけていますので、参考にご紹介いたします。
また、倉庫には「内装制限」というものもあり、天井を高くする場合に知っておくべき情報もあるので、あわせてお伝えしますね。
戦略倉庫による天井の高い倉庫の施工事例
天井までの高さと、倉庫の特徴をご紹介します。
株式会社西尾青果様 室蘭青果市場新築(北海道室蘭市)
天井までの最高の高さは9.1m。
青果物卸業者を営む西尾青果様の新たな物流拠点を新築しました。
卸売のみならず、地場野菜を提供する店舗や飲食スペースなども併設した複合施設として完成。
一部二階建ての上は事務所スペースになっています。
株式会社共翔重量様 倉庫兼事務所新築(北海道小樽市)
天井までの最高の高さは8.7m。
重量物(産業機械等)の搬出入据付、大型機器の輸送等を手がける共翔重量様の倉庫兼事務所です。
倉庫内に設置した事務所の上部も収納スペースとして活用できるようにしています。
階段でのアクセスや、フォークリフトでの荷揚げも可能な高さです。
戦略倉庫の大型倉庫事例は、このほかにもたくさんあります。
ぜひこちらもご覧くださいね!
大型倉庫を建てたい!事例や費用、戦略倉庫での大型倉庫建築の特徴も
倉庫には「内装制限」もある
倉庫を建てるときには、万が一火災が発生しても被害が最小限に抑えられるよう、建築基準法によって構造や素材などに制限がかけられています。
倉庫の大きさなどによってさまざまな制限がありますが、天井高が関わる部分だと「内装制限」にご注目を。
高さが1.2m以上の壁や天井への内装仕上げ材は、不燃材料または準不燃材料を使用することとされています。
火災の際に、内装材が燃え広がって被害を広げたり避難を妨げたりしないようにすること、有害物質を出したりしないようにすることが目的です。
- 不燃材料:コンクリート、ガラス、金属板、モルタル、厚さ12mm以上の石膏ボードなど
- 準不燃材料:厚さ9mm以上の石膏ボードや厚さ15mm以上の木毛セメント板など
倉庫の建築制限や内装制限については、こちらのコラムでも詳しくご紹介していますよ。
物流倉庫の天井高が高いメリット
天井の高い物流倉庫は、容積が大きいことから保管効率が高くなるのがメリットです。
天井高5.5m以上の倉庫は、一般的なラックを3段積み重ねて保管できます。
建築面積が同じでも、天井が高ければその分保管効率が良くなり、保管コストも圧縮できます。
また、クレーンやリフトなどの大型の機器を設置する場合にも、一定以上の天井高が必要です。
クレーンを導入できれば作業効率が上がりますし、人の手では扱えない重量物なども扱えるため、取扱商品の幅を広げることができます。
こちらのコラムでは、倉庫に設置するエレベーターやリフトの種類や選び方、費用を解説していますので、ぜひあわせてご覧ください。
倉庫や工場に設置するエレベーター・リフトの種類は?費用や選び方も
物流倉庫の天井高が高いデメリット
一方で、天井が高く容積の大きな物流倉庫は空調効率が悪くなることに注意が必要です。
空調効率や換気効率が悪いと湿気がたまりやすくなることもあり、温度変化や湿気に弱い商品を扱っている場合はとくに温度・湿度管理に注意を払う必要があるでしょう。
工場や倉庫の温度管理や寒さ対策についてはこちらのコラムで詳しくご紹介しています。
また、天井が高いと天井に取り付ける照明が遠いので、大きな出力が必要、交換作業が大変という点もデメリットかもしれません。
このようなデメリットを解決するためには、倉庫の全ての天井を高くするのではなく、必要に応じて高い部分と低い部分をつくるといった方法もあります。
天井の高い物流倉庫はメリットが大きいですが、デメリットも踏まえた上で適切な天井高を決定すると良いでしょう。
物流倉庫の天井高は5.5m~が一般的。保管効率を高めるメリットも
物流倉庫の標準的な天井高は5.5m以上で、一般の建物の約2倍です。
倉庫建築時には建築基準法による内装制限があり、1.2m以上の壁や天井の内装材には不燃材料や準不燃材料の使用が求められます。
物流倉庫の天井が高いことは、保管効率の向上、大型荷物の収納、クレーンの設置・利用が可能などのメリットがあります。
一方、天井が高くなると容積が大きくなるので空調効率が低下するといったデメリットも。
このようなデメリットを解消するには、必要に応じて天井に高低差をつけるなどの工夫が効果的ですよ。
物流倉庫の適切な天井高は、倉庫の用途や取扱商品、天井が高いメリット・デメリットなどを考慮して決定しましょう。
戦略倉庫では、約1,000通りのシミュレーションから最適なプランをご提案することで、低コストで高品質な倉庫や工場を短納期で建築可能です。
倉庫・工場の建築をご検討の方は、ぜひお気軽にお問い合わせください。