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2022.10.17

倉庫や工場の湿度管理と温度管理は重要!ポイントや方法を解説

こんにちは!北海道~東北の倉庫・工場の建設会社「戦略倉庫」の久保です。

 

倉庫や工場は広い空間のため空調が効きづらいケースが多く、湿度管理と温度管理が重要!

扱っている製品はもちろん、機器や設備、働いている従業員のためでもあるんです。

 

今回のコラムでは倉庫や工場での温度管理、湿度管理について解説。

管理のポイントや具体的な管理方法、扱っている製品ごとに考慮すべき点などを解説します。

 

ここに目次が入ります

 

倉庫・工場の湿度管理と温度管理は重要!管理のポイントとは

倉庫や工場で湿度管理、温度管理が重要な理由は、扱っている製品や保管している商品を守るため!

倉庫や工場は間仕切りの少ない大空間で空調が効きづらかったり、たくさんの商品や機器があることで風通しが悪く、湿気がたまりやすかったりしがちです。

 

製品に適した湿度、温度を保てないと、製品にカビが生える、故障するなどして損失が発生してしまいます。

万が一破損した製品を出荷してしまったら顧客の信頼を損ね、重大な事故にもつながりかねません。

 

とくに、カビが発生しやすい布類や紙類、故障する恐れがある電化製品の管理には注意が必要です。

 

また、倉庫・工場の財産でもある設備や機器を守る、働いている従業員を守るためにも適切な湿度・温度管理が重要です。

 

湿度・温度管理はこんなポイントを押さえて行いましょう。

  • 製品ごとの適切な湿度・温度・保管条件を守る
  • 熱中症対策など従業員の安全管理の対策を行う
  • 湿度・温度を日々チェックして記録、保管ができる仕組みを作る

 

 

倉庫・工場の湿度管理と温度管理の方法

倉庫や工場の湿度管理や温度管理は、こんな方法で行います。

  • 空調や除湿器、加湿器を設置する
  • シーリングファンを設置する
  • 定期的に窓を開けて換気をする
  • 湿度・温度を記録するために温湿度計を設置する
  • 定期的に温湿度をチェックし、記録する

 

そのほか製品を湿気から守るには、ストレッチフィルムで保護する方法もあります。

 

また、手動での管理や日々のチェックは大変手間がかかるものですから、空調や除湿・加湿器と連動した温湿度センサーで自動制御するのもひとつのプラン。

 

施設内の湿度や温度をリアルタイムでチェックし、パソコンにデータを蓄積。

タブレットなどで手軽に確認できるシステムなどもあります。

 

そして、倉庫の湿度や温度管理には、倉庫や工場の断熱や換気も重要。

断熱性が低ければ、外気の影響を受けやすく、倉庫・工場の温度を一定に保つことが難しくなります。

 

換気が適切に行えない状況であれば、溜まった湿気を排出することができません。

 

とくに厳密な湿度・温度管理が必要となる倉庫・工場の場合は、新設・増設時に壁や屋根などの断熱性能や、換気性能にも気を配るようにしましょう。

 

換気については、こちらのコラムもご参考ください。

倉庫や工場にも換気設備は重要!効率よく換気するポイントも解説

 

 

扱う製品に合わせた湿度管理・温度管理をしよう

倉庫・工場で扱っている製品によって適切な湿度・温度は異なります。

製品ごとの管理方法の一例をご紹介します。

 

食品工場

食品工場では食品の腐敗や食中毒を防ぐために、徹底した温度管理が求められます。

目安として生鮮食品は15℃以下、食肉製品は10℃以下、生鮮魚介類は5℃以下、冷凍食肉製品は-15℃以下など、食品の種類によっても温度の基準は異なります。

 

また、調理場では温度25℃以下、湿度80%以下が目安です(食品によって調整あり)。

食肉や魚介類などを扱う工場では、保存場所以外でも5℃前後を保つなど、低温で管理されていることが多いです。

 

倉庫の温度帯については、こちらのコラムでも詳しくご紹介しています。

低温倉庫(定温倉庫)とは?保管温度帯の種類や特徴もチェック

 

精密機器工場

精密機器の保管では、湿度が低すぎると静電気が発生して回路の故障につながる恐れがあるため、湿度の管理が重要。

湿度が高すぎると結露やサビの心配もあるため、適切な湿度を保つ必要があります。

 

加湿器などを用いて40〜50%程度に保ちましょう。

 

印刷工場

紙は湿度を吸収して波うちやカールといった変形を起こしやすいため、こちらも湿度管理が重要です。

施設内の湿度は55%〜65%程度に保つ必要があります。

 

湿度は印刷機のローラーやインクの乾燥スピードにも影響を与えるため、印刷機一つひとつに温湿度計を設置して管理しているというケースも少なくありません。

 

繊維、衣類工場

繊維にとって乾燥は糸が切れたりばらついたりと品質の低下の原因になります。

ただし、湿度が高すぎると今度はカビが生える原因にも。

 

カビを防ぐためには湿度を60%以下に抑えるのが理想とされています。

 

湿度管理、温度管理は、従業員が働きやすい環境を整え、安全を確保するためにも重要です。

快適な環境づくりは従業員の安全管理だけでなく、生産効率UPにもつながりますよ。

倉庫や工場の暑さ対策は重要!その理由や行うべき工夫を詳しく解説」にて、詳しくご紹介していますので、ぜひご覧ください。

 

 

倉庫・工場の湿度管理・温度管理の重要性と方法を知ろう

倉庫や工場の製品を守るためにも湿度管理・温度管理は重要!

適した湿度・温度で保管・製造していないと、商品が破損して損失がでたり、事故につながって顧客からの信頼を失ってしまったりする可能性も。

 

施設内の設備や機器を守る、従業員の安全管理といった側面もあります。

 

倉庫や工場の湿度・温度管理の方法としては、空調や除湿器、加湿器、シーリングファンを設置したり、定期的に窓を開けたりなどが一般的。

設備を整えるだけではなく、適切な温湿度を維持できているかをチェックし、記録していく必要があります。

空調設備と連動させた温湿度センサーでシステム化しているケースも増えてきました。

 

新設・増設時であれば、適切な温湿度管理が可能な断熱性能や換気性能を有しているかという点もチェックしましょう。

 

低温低湿で管理したい食品、40〜50%程度の湿度を保ちたい精密機器など、扱っている製品によって必要な環境や管理方法は異なります。

大切な製品の品質や従業員の安全を守るためにも、倉庫・工場の湿度管理、温度管理に配慮しましょう。

 

戦略倉庫では、約1,000通りのシミュレーションから最適なプランをご提案することで、低コストで高品質な倉庫や工場を短納期で建築可能です。

倉庫・工場の建築をご検討の方は、ぜひお気軽にお問い合わせください。

 

久保 大輔設計部 部長

某設計事務所にて設計監理業務に従事し、現在は内池建設にて倉庫建築をはじめ様々な建築設計に取り組んでいる毎日です。建築を楽しみながら、安心で快適、使いやすく、みんなに愛される建築を提供していきたいと思います。

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