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2022.07.20
倉庫や工場にも換気設備は重要!効率よく換気するポイントも解説
こんにちは!北海道〜東北の倉庫・工場の建設会社「戦略倉庫」の久保です。
室内の温度管理や新型コロナウイルス感染症の対策においても重要とされる換気。
住宅や商業施設などだけでなく、もちろん倉庫や工場にも必要です!
しかし、倉庫や工場は間仕切りの少ない大空間なので、換気しにくいのが課題のひとつでもあります。
今回のコラムでは、倉庫や工場における換気の重要性やその方法について解説。
大空間の倉庫・工場で効率的に換気を行うためのポイントもお伝えします。
倉庫や工場も換気対策が必要!その理由とは?
建築基準法では、居室には換気のための窓や開口部、換気設備などを設けて、広さに応じて一定の換気をすることが定められています。
建築基準法の定義によると「居室」とは、「居住、作業、娯楽などの目的のために継続的に使用する室」のことで、工場の作業場も「居室」にあたります。
事務室や作業所などが併設されている倉庫は「居室」とされることもありますが、基本的に倉庫は「非居室」とされ、そうすると倉庫には法律上、換気設備は不要ということになります。
※参考:e-Govポータル「建築基準法」第2条4項、第28条
しかし、実際には大空間でたくさんの人が作業をする工場はもちろん、荷物の保管をメインとする非居室扱いの倉庫でも換気は重要です。
倉庫や工場で換気が必要なのには、以下のような理由があります。
室温管理のため
倉庫や工場は天井が直射日光を受けますし、たくさんの人が働き、たくさんの機械や設備が作動して熱が発生しやすいです。
そのため、室内に熱がこもりがち。
適切な換気を行って室内にたまった熱気を排出することで、室温の管理がしやすくなります。
夏場は熱中症対策のひとつにもなるでしょう。
カビ対策のため
倉庫や工場内には、部屋の隅や荷物の影などに湿気やホコリが意外にたまっているものです。
湿気やホコリがたまるとカビの原因になり、大切な商品や機器を傷めるほか、アレルギーやシックハウス症候群など従業員への健康リスクも発生します。
適切な換気を行うことで湿気を排出したり、空気の流れを作ってホコリを排出しやすくしたりします。
新型コロナウイルス感染症の対策のため
新型コロナウイルス感染症の対策として、密閉状態をつくらない、適度な換気が推奨されています。
感染拡大防止に取り組み、従業員に対して安全な職場環境を作るのは事業者としての義務でもあります。
倉庫や工場の換気方法はどんなものがある?
倉庫や工場で換気をする場合、こんな方法や設備があります。
- 窓やドアなどの開口部を開ける
- 天井のシーリングファンやエアー搬送ファン
- 上部換気ダクトと専用の大型送風機
- モーターを組み込んだ強力な換気扇 など
注意してほしいのは、エアコンでは換気はできないということです。
エアコンで温かい空気や冷たい空気が室内に流れると、換気がされているように感じるかもしれません。
しかし、エアコンでは室内機と室外機の熱交換器で空気を冷やしたり温めたり調整をしているため、同じ空気が循環しているだけなのです。
エアコンの稼働によってホコリを排出したり、新型コロナウイルス感染症の対策を行うことはできないという点、覚えておきましょう。
倉庫や工場で効率よく換気を行うポイントを解説!
倉庫や工場は間仕切りのない大空間で天井も広いため、窓を開けたり換気扇を回したりしてもなかなか中心部分まで空気が流れず、換気がしにくいという課題があります。
広い倉庫や工場で効率的に換気をするためには、計算して空気の流れを作ったり、業務用の強力な換気扇を使って給排気を行ったりしましょう。
こんな工夫もぜひ取り入れてみてくださいね。
- 2方向の窓を開けて空気の流れを作る
- 空気の流れを遮らないような棚や機器配置にする
- 給排気ファンで確実に給排気を行う
- 誘引ファンで空気の流れを促進する
- 強力モーターの「有圧換気扇」でパワフルに換気する
2方向の窓を開けて空気の流れを作るのが最も簡単な工夫ではありますが、セキュリティや衛生面から窓を開けるのが難しいこともあるでしょう。
また、棚や機器配置の変更や給排気ファン、有圧換気扇の設置などは、倉庫や工場が稼働してからではなかなか進めづらいもの。
従業員や商品を守るためにも、建築・増築、建て替えのタイミングであれば、ぜひ換気効率も考慮したプランニングを行いましょう。
倉庫や工場にも換気は重要!効率的行うポイントや設備を知ろう
建築基準法では「居室」の換気しか規定はありませんが、居室である工場はもちろん、大切な商品を保管する倉庫でも換気は重要です。
換気で熱や湿気を排出すれば、室温や湿度を管理しやすくなるので、作業をするのに快適な室温を保ち、室内や商品にカビが生えるのも防げます。
今は新型コロナウイルス感染症の対策としても適切な換気が推奨されており、従業員の安全を守り、感染拡大を防ぐことは事業者としての義務でもあります。
倉庫や工場は間仕切りが少なく天井も高い大空間のため、換気がしにくいという課題があります。
効率的に換気をするには、2方向の窓を開けたりシーリングファンなどを使ったりして空気の流れを作る、専用の換気ダクトやパワフルな有圧換気扇と誘引ファンを組み合わせるなどの工夫を取り入れてみましょう。
戦略倉庫では、約1,000通りのシミュレーションから最適なプランをご提案することで、低コストで高品質な倉庫や工場を短納期で建築可能です。
北海道や東北で倉庫・工場の建築をご検討の方は、ぜひお気軽にお問い合わせください。