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2024.05.20

工場が取り組むべきカーボンニュートラルとは?事例や課題を解説

こんにちは!北海道~東北の倉庫・工場の建設会社「戦略倉庫」の久保です。

 

環境対策として、カーボンニュートラルへ向けた取り組みが世界的に進められており、日本も2050年までのカーボンニュートラルの実現を表明しています。

 

日本でカーボンニュートラルを実現するには、個人での取り組みももちろんですが、二酸化炭素の排出量が多い工場での取り組みも重要です。

 

今回のコラムでは、工場におけるカーボンニュートラルの取り組みについて解説。

その重要性や取り組み事例、課題などをお伝えします。

 

持続可能な社会をつくるためにも、ぜひ考えていきたい問題です。

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ここに目次が入ります

 

 

カーボンニュートラルとは?

カーボンニュートラルとは、「二酸化炭素をはじめとした温室効果ガスの排出を、全体としてゼロにする」という取り組みです。

 

社会生活や経済活動をする上で、温室効果ガスの排出量を完全にゼロにすることはできません。

 

しかし、できるだけ削減し、その上で排出せざるを得なかった分に関しては、同じ量を「吸収」や「除去」することでプラスマイナスゼロを目指します。

 

「吸収」とは植林を進めて光合成で吸収される二酸化炭素量を増やす、「除去」とは期待の中から二酸化炭素を分離し地中に貯留・圧入する処理などがあります。

 

現在、世界中でカーボンニュートラルに向けた取り組みが進められており、日本政府も2050年までのカーボンニュートラル実現を表明しています。

 

カーボンニュートラルと脱炭素の違い

同じように温室効果ガスの削減を目指す取り組みのキーワードとして「脱炭素」があります。

脱炭素とカーボンニュートラルは似ていますが少し違いますよ。

 

脱炭素は、エネルギーの効率化や省エネ機器の導入、再生エネルギーへの転換などにより、「温室効果ガスを削減する」という部分に重点を置いた取り組みのことです。

 

いわば、カーボンニュートラルの前提として必要な取り組みでもあります。

カーボンニュートラルは排出削減だけでなく全体としてゼロを目指すという、脱炭素からさらに一歩進んだ取り組みです。

 

 

工場におけるカーボンニュートラルへの取り組みとは?

日本では、製造業による二酸化炭素の排出量は全産業の25%を占めるといわれています。

製造過程では工場で多くの機械が稼働し、物流過程では多くの車両が運行することで、膨大なエネルギーを消費するからです。

 

そのため、工場でカーボンニュートラルを進めることは日本全体の温室効果ガス削減に大きな影響があり、さまざまな企業で取り組みが進められています。

 

工場におけるカーボンニュートラルの取り組み事例についても、参考にお伝えしましょう。

 

エネルギー管理の最適化

工場で使用されるエネルギーを見える化して管理する、エネルギーマネジメントシステムを導入し、電気と熱エネルギーの使用状況のデータを収集・分析。

分析データをもとにエネルギーコストを最少化する、最適な運転パターンを解析した事例です。

 

使用エネルギーを「見える化」「分かる化」「最適化」する3ステップで、効率的に省エネを進めています。

 

再生可能エネルギーや省エネ機器の導入

工場内に太陽光パネルを設置し、発電した電気を自社工場で使用した事例。

また、ガスコージェネレーションシステムの設置も進め、発電の際に発生した排熱を工場内の熱需要に活用して省エネにもつなげています。

 

省エネと創エネの取り組みによりカーボンニュートラルを進めています。

 

現在、再生可能エネルギーとして太陽光発電システムが注目されており、戦略倉庫でも太陽光パネルを採用した以下の事例があります。

ミズホ金属株式会社様 福島スマートファクトリー新築工事(福島県南相馬市) 

 

倉庫や工場で太陽光発電を取り入れるメリット・デメリットも以下のコラムでご紹介しているので、ぜひご参考くださいね。

倉庫や工場に太陽光発電を設置!メリット・デメリット、注意点とは

 

 

工場におけるカーボンニュートラルへの課題

風力発電

一般的な工場ではエネルギー使用の多くが生産設備機器の運転によるもののため、生産設備の省エネ化や再生エネルギーへの転換がカーボンニュートラルの取り組みにとって効果的です。

 

しかし、省エネ設備や再生可能エネルギーシステム設備を導入するのには、高額な費用がかかります。

 

イニシャルコストの負担や費用の問題は、中小企業にとって負担が大きいものでもあります。

 

そのため、工場におけるカーボンニュートラルの取り組みは、現状の既存設備におけるロス削減や業務効率化による省エネなどから始めるのが現実的といえるでしょう。

 

 

工場のカーボンニュートラル化は重要だが課題も多い

カーボンニュートラルとは、温室効果ガスの排出量を全体としてゼロにすること。

日本も2050年のカーボンニュートラル実現を表明し、それに向けた取り組みが進められています。

 

たくさんの設備機械が稼働する工場は消費エネルギーが多く、温室効果ガスの排出量も多いですから、工場でカーボンニュートラルの取り組みを進めることは日本全体のカーボンニュートラル化に大きな影響があります。

 

工場では、エネルギー管理システムでエネルギーを見える化して管理・最適化する、創エネ機器や省エネ機器を導入するといったカーボンニュートラルの取り組みが進められていますよ。

 

ただし、省エネ機器や創エネ機器の導入には高額な費用がかかるため、中小企業にとっては負担が大きいという課題も。

まずは既存設備におけるロス削減や、業務効率化による省エネなどから取り組むことが現実的ともいえるでしょう。

 

戦略倉庫では、約1,000通りのシミュレーションから最適なプランをご提案することで、低コストで高品質な倉庫や工場を短納期で建築可能です。

 

倉庫・工場の建築をご検討の方は、ぜひお気軽にお問い合わせください。

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久保 大輔設計部 部長

某設計事務所にて設計監理業務に従事し、現在は内池建設にて倉庫建築をはじめ様々な建築設計に取り組んでいる毎日です。建築を楽しみながら、安心で快適、使いやすく、みんなに愛される建築を提供していきたいと思います。

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