LABO

2022.02.17

倉庫の床荷重(床の強度)基準をチェック!検査済証が重要な理由も

こんにちは!北海道〜東北の倉庫・工場の建設会社「戦略倉庫」の久保です。

 

建物を建てるときには法律でいろいろな規制がありますが、それは倉庫でも同じ。

今回は倉庫の規制のひとつ、床荷重について解説します。

 

床荷重とは床が耐えられる重さのことです。

倉庫にはどのくらいの床荷重が必要なのか、床荷重の基準クリアには何が必要なのかといったことをお話しします。

フォークリフト

ここに目次が入ります

戦略倉庫の特徴バナー

 

 

床荷重とは?倉庫の床荷重(床の強度)の基準をチェック!

床荷重とは床が耐えられる重さのことで、つまりは床の強度です。

法令上は「積載荷重」という呼び方をします。

 

建物は室(部屋)の種類や用途に応じて、床に一定以上の強度を持たせることが求められており、建築基準法で床荷重の基準が定められています。

 

倉庫業に用いる倉庫では、たくさんの荷物を保管したり、フォークリフトなどの重機を使用するため、床にも強度が必要です。

 

倉庫業における倉庫の床強度は、建築基準法施行令第85条第3項で以下のように定められています。

 

「倉庫業を営む倉庫における床の積載荷重は、第一項の規定によつて実況に応じて計算した数値が一平方メートルにつき三千九百ニュートン未満の場合においても、三千九百ニュートンとしなければならない」

※出典:e-Govポータル「建築基準法施行令」第85条第3項

 

ニュートン(N)とは力の単位で、「一平方メートルにつき◯◯ニュートン(◯◯N/㎡)」とは、1㎡あたりにかかる力の大きさを表しています。

1Nはおよそ0.102kgのため、3,900N/㎡をkgに換算すると、およそ397.8kg/㎡。

倉庫の床は、1㎥あたり約400kgの重さに耐えられる強度が必要ということです。

 

建築基準法施行令では、室(部屋)の種類によって床荷重(床の積載荷重)がそれぞれ決められています。

 

例えば、住宅の居室の床は1,800N/㎡、事務室の床は2,900N/㎡、教室の床は2,300N/㎡、百貨店の売場の床は2,900N/㎡など。

倉庫の床は、住宅に比べて2倍以上の強度を要することが分かるでしょう。

※参考:e-Govポータル「建築基準法施行令」第85条第1項

 

倉庫業を始めるには、「倉庫業法施行規則」に基づいて申請や登録などが必要です。

倉庫業法施行規則の中にも、床の強度に関する以下のような規定があります。

 

「軸組み、外壁又は荷ずり及び床の強度が、国土交通大臣の定める基準に適合していること」

※出典:e-Govポータル「倉庫業法施行規則」第3条の4第2項第2号

 

ここでいう「国土交通大臣の定める基準」とは、建築基準法のことです。

戦略倉庫の特徴バナー

 

 

倉庫の床荷重は「検査済証」で証明する! 保管は厳重に

倉庫の床荷重は、倉庫の設計段階で法令基準を満たすように計画するのが基本。

倉庫を建てる前には、役所などに設計図面・書類を提出し、法令基準などに適合していることを審査・確認してもらう建築確認申請を行います。

 

建築確認をクリアすると確認済証が交付され、着工することができます。

 

倉庫の完成時には、出来上がった建築物が図面に沿って造られているかどうかを、完了検査にて審査・確認。

完了検査をパスすると「検査済証」が発行されます。

 

検査済証は建物が法律の基準を満たしている証拠となります。

 

倉庫業を始める際の申請や、倉庫の床荷重基準を改めて確認するときには、検査済証が欠かせないため、大切に保管しておきましょう。

建築した倉庫を第三者へ賃貸するときなどにも必要です。

 

検査済証を紛失してしまった場合や、建物の種類や大きさによって建築確認が不要で検査済証を発行していない場合は、国が指定する検査機関にて検査を受け、証明書を発行してもらう必要があります。

 

 

倉庫には規定の床荷重があり、証明する検査済証が必要!

床荷重とは床が耐えられる重さ、つまりは床の強度のこと。

建築基準法では、室(部屋)の種類や用途によって床荷重(積載荷重)が定められていて、倉庫業の倉庫では、1㎡あたり約400kgの重さに耐えられる強度が必要とされています。

 

倉庫業を始める際には、倉庫業法施行規則に基づいて申請や登録などの手続きを行います。

申請・登録には床荷重を証明する書類として、検査済証が必要です。

 

検査済証とは、建物の建築完了時に検査を受けて発行されるもの。

建築した倉庫を第三者へ賃貸するときなどにも必要なため、大切に保管しておきましょう。

 

検査済証を紛失してしまったり、発行を受けていない場合は、国が指定する検査機関にて審査を受けて、証明書を発行してもらいましょう。

 

戦略倉庫では、約1,000通りのシミュレーションから最適なプランをご提案することで、低コストで高品質な倉庫や工場を短納期で建築可能です。

北海道や東北で倉庫・工場の建築をご検討の方は、ぜひお気軽にお問い合わせください。

戦略倉庫の特徴バナー

久保 大輔設計部 部長

某設計事務所にて設計監理業務に従事し、現在は内池建設にて倉庫建築をはじめ様々な建築設計に取り組んでいる毎日です。建築を楽しみながら、安心で快適、使いやすく、みんなに愛される建築を提供していきたいと思います。

facebook

twitter

line

閉じる